最新トピックス 019
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政府は22日、「次元の異なる少子化対策」について話し合う「こども未来戦略会議」(議長・岸田首相)の4回目の会合を首相官邸で開き、財源確保策の議論を行った。首相は会合で、「大前提として、消費税を含めた新たな税負担は考えていない」と表明した。政府は2026年度にも社会保険料を引き上げる方向で調整している。政府は3月末、少子化対策のたたき台を発表し、24年度からの3年間で行う児童手当拡充などの「加速化プラン」を示した。児童手当の所得制限撤廃や支給対象年齢の延長、多子世帯への加算などを盛り込んでおり、追加予算として年3兆円程度が必要と見込まれている。この日の会合では、財源の基本方針案が示された。徹底した歳出の見直しを行い、公費財源の確保や保険料負担の抑制を最大限図ることや、企業を含め社会・経済の参加者全体が連帯し、公平な立場で、広く支え合う新たな枠組みを検討することなどが盛り込まれた。社会保険料の引き上げでは、主に医療保険料を対象にする案が有力だ。若年層から高齢者まで幅広い世代や企業から広く薄く徴収でき、既存の仕組みを活用できる利点がある。負担と給付の関係をわかりやすくするため、複数省庁にまたがる予算を特別会計として一元管理することも想定している。保険料引き上げまでの期間は、財源を示した上で発行するつなぎ国債の活用も検討する。これまでの会合では、参加者から、増税して財源を確保すべきだとの意見も出た。ただ、政府は昨年、防衛費増に伴う増税方針を決めたばかりだ。首相は、政府・与党内で「追加増税は国民の理解を得にくい」との慎重論が強いことを踏まえ、増税見送りを明言したとみられる。首相は「30年までの少子化対策のラストチャンスを逃さない」と強調し、次回会合で、財源確保の大枠を含む「こども未来戦略方針」の素案を示す考えを示した。戦略方針の内容は、6月に取りまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に反映される見通しだ。
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