３次補正予算案１０月中旬までに国会提出を

安住淳財務相は４日、東日本大震災の本格的な復興対策を盛り込んだ１１年度第３次補正予算案について、１０月中旬までに国会への提出を目指す考えを示した。１０兆円を超す復興対策を賄う財源問題に絡んでは、３兆円程度と想定されている税外収入と歳出削減による捻出分を「兆円単位で上乗せしたい」と表明。一段のムダ削減や埋蔵金の掘り起こしで増税幅を圧縮したい考えも示した。ＮＨＫの討論番組出演後、記者団の質問に答えた。安住財務相は第３次補正予算案の国会提出に絡んで「今週、来週で政府内部の意思を固め、（臨時）国会（開会）前に自民、公明、たちあがれ日本も含めた協議会で（中身に）合意を得られる形が望ましい」とも指摘した。野田佳彦首相は自民、公明両党に対して震災からの復旧・復興に関する実務者協議機関を設置するように提案している。安住財務相の発言はこれを踏まえたもので、自公に加え、たちあがれ日本にも協議への参加を促し、第３次補正予算案の早期成立をはじめ、より安定した与野党の政策協調枠組み作りを目指す狙いがあるとみられる。一方、安住財務相は同日のＮＨＫ番組で、戦後最高値水準で推移する円高について「（円高・ドル安の）一方的な動きが続いていることを大変に懸念している。必要な場合は断固たる行動を取る」と、為替介入の可能性も示唆し改めて市場をけん制した。

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